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date 2006.3.24
category garden
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水戸岡鋭治さんを訪ねて(3)


水戸岡さんの事務所「ドーンデザイン研究所」の朝は掃除とメンテナンスから始まる。僕たち取材班が訪れた時にも、朝早いというのに、スタッフがテーブルの補修をしていた。このテーブルで昼食をご馳走になったのだが、朝からその下準備が行われていたのだ・・・。「目先の仕事に捕らわれるな」水戸岡さんの理念で、事務所はどこを見回しても掃除が行き届いている。この清潔感とインテリアのセンスは、新幹線800系に乗った時と全く同じものだ。仕事をしているけど、旅に出ている感覚なのだろうか。「おもてなし」の気持ちで満ち溢れた空間。補修・・というコダワリも、水戸岡さんのご実家が家具屋さんを営んでいるところから出てきたのだろうと思う。モノ・・自分でデザインした家具たちを大切にしている。自分の部屋とは比べものにならないので、ひたすら落ち込み、「勉強しなくては」という気持ちにさせられた。鹿児島に戻ったら、とりあえず掃除をしよう。

Comments: 6 comments

  1. 水戸岡さんに関する一連のエントリを読み進めながら、私がJR九州の列車に乗ったときの感想をコメントしようと思っていたとき、このエントリを読んでドキッ!としました。私が書こうと思っていたのは正にその「おもてなし」の心だったからです。シックで洒落たクラブに招かれたような「リレーつばめ」、大きな一枚窓でまるで動く公園のベンチのような開放感を持った普通列車、そして高級ホテルのラウンジにいるかのような「つばめ」。どれをとってもそこにいること自体が快適であり、「九州からいろいろなもてなしを受けている」ような感覚になりました。また、男女ともに濃紺のスーツでびしっとキメて丁寧な応対をする「つばめ」のクルーの方達にも、もてなしの心を感じました。
    私のようなエンジニアにとって、「デザイン」とは「設計」を意味します。それはつまり「もののあり方を詳細にわたって決める」ことです。今回のマティックさんのレポートを拝見して、おそらく水戸岡さんは、そういった物作りに対するすべてを含んだ、広義のデザインを高い次元で追求されているのだろうと思いました。素敵ですね。
  2. hideoさん→
    いつも丁寧なコメント、有り難うございます。デザイン、幅広い意味合いで使われますが、水戸岡さんは正に「デザインそのもの」という方でした。僕にとってデザインとは何なのか、hideoさんの様に「設計」とは言い切れない部分で迷っています。お金で地球を救うことは出来ませんが、デザインにはそれが出来ますよね。今回の取材で、何かアクションを起こさなくては・・と思った次第です。
  3. マティックさん、だいぶ動揺されているようですね。
    「お金で地球を救うことは出来ませんが、デザインにはそれが出来ますよね。」とおっしゃってしまうあたりにそれを感じます。今のマティックさんには、「デザイン」という概念が、すべてを飲み込んで巨大化した怪物のようになって、支えきれないほど重くのしかかってきているように感じられているのでは、と想像しています。
    私には、水戸岡さんがやっておられることがすべて「デザイン」であるとは思えません。物作りの「手法」とその背後にある「心」とを一緒にしないで、一旦切り離してみてはいかがでしょうか?
  4. hideoさん→
    言い方が悪かったかも知れません。僕が人生の殆どをデザインに捧げてきたので、そういう言い方になってしまいました。昔も今も、自分の中でデザインやイラストは巨大なものなのです。今回、ちょっとヒートアップしている事は認めます・・。勿論、水戸岡さんの気持ちに感動したのです。しかし、その気持ちと、氏の作品は切り離して考えられないと言うか。もし作品が表面とすれば、それを内面と切り離す事は、僕にとっては不可能な事です。王監督から野球をとったら、何も残らないと思うんですけど、そういう意味合いですよ。
  5. 作品は単なる表面ではありません。内面をデザインという手法で表現したものが作品だと言えるでしょう。ですから、「その気持ちと、氏の作品は切り離して考えられない」とおっしゃるのは全くその通りだと思います。つまり、「作品=内面+手法」とするならば、作品と内面、作品と手法は切り離せなくても、内面と手法は切り離せると思うのです。列車をデザインする手法を持っている人は僅かですが、人をもてなす心は多くの人が持っています。そういう万人に共通した心をたくさん持っている方が、より良い作品になるだろうと思うのです。王監督だって監督の采配技術だけではなく、人間的に魅力があるからこそ選手がついてくるのだと思います。その魅力は球場の外で育まれたものが大きいのではないでしょうか。
  6. hideoさん→
    水戸岡さんの場合は、おっしゃる通り、万人に共通した心の割合が大きいのかも知れません。心の広い方でした。
    内面と手法を切り離すというのは、これまた難しい問題ですね。王監督の内面(野球場以外の体験など)は野球によって結実したのだと思います。キリがない話題かも知れません。