2007年09月21日
CGとは何であろうか
久しぶりに自分の事を書こう。今、展覧会に向けてラストスパートで制作中なのですが、仕事もあり、かなり危険な状態。絵を描いていると、「ここから先は写真の領域だ」というポイントに出くわす。「写実」とは大変魅力的なものであるから、そのラインを超えそうになる。しかし「絵である事に踏みとどまる」という行為が、人の心を動かすのだ、と最近解ってきた。そんな訳で、絶対にレンダリング出来ない体や空間の歪みにこだわる(単にデッサン力がないだけ、と思われたらおしまいだが!)。先日観た映画「鉄コン筋クリート」や、2年ほど前の「ベルヴィル・ランデヴー」は、3Dの技術を取り入れながらも、「絵であること」を終始貫いていた。そういう部分に感動した。これからの10年はこの2本で十分という気がします。とにかく、CG、CGIの発達によって、絵の価値が自分の中で新たな地平を作り出した事は確か。人間型ロボットが、逆に人間の神秘を客観視させる構図と一緒である。パソコンを使っているので偉そうな事は言えないが、僕のイラストはCGの世界では「手描き」と呼ばれているらしい。手描きのCGなんですね。
いわゆる特撮モノというのは、絵としてのリアリティがベースになっていて気持ちがグーッと入っていけたと思うんです。ところがCGI時代に入り、写真のリアリティをベースにした作品が多くなってきた。この差は大きいですよ。
ところでこの写真、CGっぽくないですか?そういえば、こうした整理された光景の事を「CGっぽい」と呼ぶことが増えていますね。
投稿者 Ohtematic : 2007年09月21日 00:10
コメント
Tessyさん→
さすがに経験者の語る言葉には重みがありますね。リアルイラスト、ハイパーリアルとか・・あの世界に影響された時期もありました。エアブラシアート全盛期。その後、日比野克彦氏などが登場し一気に価値観が崩れました。リアリティというのは、おっしゃる通り、私感的な問題ですよね。そのあたりの価値観でピタッと「交信出来る」絵が一番ですね。
投稿者 マティック : 2007年09月23日 23:13
わたしも、「自分の絵」について考えたことがあります。
ちょうどスーパーイラストレーションという手法が、はやっていた時期で、なんでもかんでも、本物に限りなく迫り、ありえないことを、リアルに表現することで、びっくりさせるイラストが多かったです。
技術的には凄いことなんでしょうが…。もちろん広告としては、それが狙いなわけですから、いいんですけど。それだったら、写真で合成すれば?。
でも、デッサン力は、すばらしいし、惹きつけるものもある。
いろいろと考えさせらる時期でした。
あるとき、漫画をみたら「Dr.スランプ」の表紙が…。鳥山明の、ラフで、ペンが止まってなくて、ささっと走り、しかも、動物、乗り物がきっちり、細かく描かれている、そっちのほうが、私的には、「リアル」な感じがして、「あぁ、ペンだけのタッチでリアルも表現できるのだ」と安心した記憶があります。
あんしんできるリアルさ、これが「私の好きな絵」ですね。
投稿者 Tessy : 2007年09月23日 17:55
アグリさん→
ひとつのスタイルを貫くイラストレーターも沢山いますが、僕の場合はクライアントの要望に応じて幾つか技法を変えます。自分の絵であるために・・という事は、仕事ではあまり考えません。頼まれたものをどれだけ的確に描けるかというコダワリはありますが、そこに自己主張を介入させなくてもいいと思います。それでも自分の個性(クセ)からは逃れられないし、コントロール出来ないものですね。
風景がモノトーンに包まれる瞬間は、自然の中で暮らしていると良く目にしますね。そういう「偏った」色合い、僕も好きです。
投稿者 マティック : 2007年09月22日 07:59
雑誌などで拝見するマテさんのイラストは対象が幅広いですね。
キャラクターやタッチが違っていてもなんとなく「これマテさんが描いたものなのだろうな」とわかります。調べてみるとやはりそうなんですよね。自己主張があるのでしょうか。
いろんな依頼でイラスト描くと思いますが、自分の絵であるためにどんなことに気をつけていますか。
自分は、目に見えない色の写真が撮りたいと思っています。光と影のコントラストが強いと、カラーなのに白黒のような写真が撮れるときがあります。自分のカメラは、そういう意味ではCG作成機みたいな使い方です。
投稿者 アグリステーション : 2007年09月22日 07:29
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